産業医の選任要件と職務
産業医の概要
産業医とは?
労働者の健康管理や事業主への勧告、定期巡視等を行う者のことで、労働安全衛生法第13条により、一定規模以上の事業場について「産業医」を選任することが義務付けられています。
産業医の選任義務のある事業場
産業医を選任しなければいけない事業場は、常時50人以上の労働者を使用するすべての事業場です。ただし、常時3,000人を超える労働者を使用する事業場では、2人以上の産業医を選任することとなっています。
| 事業場の規模 (常時使用する労働者数) | 産業医の数 |
|---|---|
| 50~3000人 | 1名 |
| 3001人以上 | 2名以上 |
なお、次に該当する事業場にあっては、専属の産業医を選任することとなっています。
- 業種にかかわらず常時1,000人を超える労働者を使用する事業場
- 一定の有害な業務に常時500人以上の労働者を従事させる事業場
産業医の選任・報告義務
産業医は、選任すべき事由が発生した日から14日以内に選任しなければなりません。また、産業医を選任したときは、遅滞なく所轄の労働基準監督署へ報告しなければいけません。
なお、2025年1月1日から産業医の選任報告は、原則電子申請にて手続きを行わなければいけないことになりましたので、選任報告をする際はe-Govなどをご利用いただき、電子申請で手続きを行うようにしてください。
| 提出先 | 提出書類 |
|---|---|
| 労働基準監督署 | 総括安全衛生管理者・安全管理者・衛生管理者・産業医選任報告 【添付書類】 必要ありません。 |
【提出期限】産業医を選任したあと遅滞なく
選任すべき者の資格要件
産業医は、次のいずれかの要件を満たした者の中から選任しなければいけません。
- 厚生労働大臣の定める研修(日本医師会の産業医学基礎研修、産業医科大学の産業医学基本講座)の修了者
- 労働衛生コンサルタント試験に合格した者で、その試験区分が保健衛生であるもの
- 大学において労働衛生に関する科目を担当する教授、助教授または常勤講師の経験のある者
- 平成10年9月末時点において、産業医としての経験が3年以上である者(経過措置)
産業医の職務
産業医は、主に次の業務を行うことになっています。
1.労働者の健康管理等
- 健康診断及び面接指導等の実施並びにこれらの結果に基づく労働者の健康を保持するための措置に関すること
- 作業環境の維持管理に関すること
- 作業の管理に関すること
- 労働者の健康管理に関すること
- 健康教育、健康相談その他労働者の健康の保持増進を図るための措置に関すること
- 衛生教育に関すること
- 労働者の健康障害の原因の調査及び再発防止のための措置に関すること
2.勧告等
労働者の健康を確保するため必要があると認めるときは、事業者に対し、労働者の健康管理等について必要な勧告をすることができます。また、労働者の健康障害の防止に関して、総括安全衛生管理者に対する勧告または衛生管理者に対する指導、助言をすることができます。
3.定期巡視
少なくとも毎月1回作業場を巡視し、作業方法または衛生状態に有害のおそれがあるときに、直ちに、労働者の健康障害を防止するため必要な措置を講じなければなりません。
関連職務
表の中の管理者名をクリックしていただくと、各管理者のページへ移ります。
| 管理者名 | 主な役割 | 監督署への報告 |
|---|---|---|
| 総括安全衛生管理者 | 安全管理者、衛生管理者の指揮、 労働者の危険または健康障害を防止するための措置等の統括管理 | 〇 |
| 安全管理者 | 安全衛生業務のうち、安全に係る技術的事項の管理 作業場等の巡視 | 〇 |
| 衛生管理者 | 安全衛生業務のうち、衛生に係る技術的事項の管理 作業場等の定期巡視(週1回以上) | 〇 |
| 安全衛生推進者 | 労働者の危険又は健康障害を防止する措置に関する業務 | × |
| 衛生推進者 | 安全衛生推進者の業務のうち衛生に係る業務 | × |
| 作業主任者 | ①作業の直接指揮、 ②使用する機械等の点検、 ③機械等に異常を認めたときの必要な措置、 ④安全装置等の使用状況の監視等 | × |
【参考資料】
「総括安全衛生管理者」「安全管理者」「衛生管理者」「産業医」のあらまし(東京労働局)
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