安全管理者

安全管理者の概要

安全管理者とは?

事業場の安全に係る技術的事項を管理する者のことで、労働安全衛生法第11条により一定の業種および一定規模の事業場ごとに選任が義務付けられています。

安全管理者の選任

安全管理者は、選任すべき事由が発生した日から14日以内に選任しなければなりません。また、安全管理者を選任したときは、遅滞なく所轄の労働基準監督署へ報告しなければいけません。

安全管理者を選任しなければならない事業場は、次のとおりです。

業 種事業場の規模
(常時使用する労働者数)
林業、鉱業、建設業、運送業、清掃業、製造業(物の加工業を含む。)、
電気業、ガス業、熱供給業、水道業、通信業、
各種商品卸売業、家具・建具・じゅう器等卸売業、
各種商品小売業、家具・建具・じゅう器等小売業、燃料小売業、
旅館業、ゴルフ場業、自動車整備業及び機械修理業
50人以上

また、次に該当する事業場にあっては、安全管理者のうち1人を専任を安全管理者とすることとなっています。

業 種事業場の規模
(常時使用する労働者数)
建設業、有機化学鉱業製品製造業、石油製品製造業300人
無機化学工業製品製造業、化学肥料製造業、道路貨物運送業、港湾運送業500人
紙・パルプ製造業、鉄鋼業、造船業1,000人
上記以外の業種 (過去3年間の労働災害による休業1日以上の死傷者数の合計が100人を超える事業場に限る)2,000人

選任すべき者の資格要件

(1)厚生労働大臣の定める研修を修了した者で、次のいずれかに該当する者。

  • 大学の理科系の課程を卒業し、その後2年以上産業安全の実務を経験した者
  • 高等学校等の理科系の課程を卒業し、その後4年以上産業安全の実務を経験した者
  • その他厚生労働大臣が定める者
    (理科系統以外の大学を卒業後4年以上、同高等学校を卒業後6年以上産業安全の実務を経験した者、7年以上産業安全の実務を経験した者等)

(2)労働安全コンサルタント

安全管理者の職務

(1)安全衛生業務のうち、安全に係る技術的事項の管理

①建設物、設備、作業場所または作業方法に危険がある場合における応急措置または適当な防止の措置
②安全装置、保護具その他危険防止のための設備・器具の定期的点検および整備
③作業の安全についての教育及び訓練
④発生した災害原因の調査及び対策の検討
⑤消防及び避難の訓練
⑥作業主任者その他安全に関する補助者の監督
⑦安全に関する資料の作成、収集及び重要事項の記録 等

(2)巡視

安全管理者は、作業場等を巡視し、設備、作業方法等に危険のおそれがあるときは、直ちに、その危険を防止するため必要な措置を講じなければなりません。

関連職務

表の中の管理者名をクリックしていただくと、各管理者のページへ移ります。

管理者名主な役割監督署への報告
総括安全衛生管理者安全管理者、衛生管理者の指揮、
労働者の危険または健康障害を防止するための措置等の統括管理
衛生管理者安全衛生業務のうち、衛生に係る技術的事項の管理
作業場等の定期巡視(週1回以上)
産業医①労働者の健康管理、
②労働者の健康管理等についての勧告等、
③作業場の定期巡視(毎週1回)
安全衛生推進者労働者の危険又は健康障害を防止する措置に関する業務×
衛生推進者安全衛生推進者の業務のうち衛生に係る業務×
作業主任者①作業の直接指揮、
②使用する機械等の点検、
③機械等に異常を認めたときの必要な措置、
④安全装置等の使用状況の監視等
×

【参考資料】
「総括安全衛生管理者」「安全管理者」「衛生管理者」「産業医」のあらまし(東京労働局)

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